車中泊でひとり旅のすすめ

日本中をひとり旅でまわるノウハウを綴ったブログ。ヘミングウェイが大好きです。

九州に行こう!!その十七

今日は6時に起きる。。登山以来の早起き。朝方は結構寒く、地方ならではの寒暖の差に最後まで戸惑った。だって夕暮れ過ぎまでエンジン掛けてエアコン薄くかけてたんだから、この朝方の寒さには首をかしげてしまう。

よく考えたら昨日はうどんはばっかり。と言うか、おとといからうどんしか食べてない(笑)ので、朝ご飯を用意しておくのを忘れる。てか、市内なのでコンビニあるけどね。九州場所では最終コンビニを逃すと食料がない!と言う恐ろしい事態になったので、その時の癖ですな。だけど、登山用ザックの中にウィダーx2があったので頂く。それから港に向かう。高松駅付近は平日の7時30分になっても特に渋滞してなく、すいーっとサンポート駐車場につく。フェリーキップ売り場に行くが、美人の受付嬢にここは違うよんっと言われる。。直島って書いてるけど。。なんで?教えられた売り場にいくと、確かにそっちにも直島行きと書いてある。往復960円都民の感覚からすれば、安いと思う!この値段聞いて、そんじゃあ行って見ようと思った訳で。
多分今日朝一の便って事もあって、結構空いてはいるのだろうけどそれなりにいる。乗客の種類がキッチリ二種類に別れているのが面白い。仕事に行く人と観光に行く人。
そして、この旅4回目のフェリーは出港する。まさかこんなにフェリーに乗るとは思わなかったけど、運賃の安さに加え少し予定が前倒しして早く香川に入る事になったし、天気の良さも手伝って直嶋行きが決まった。

宮浦港(屋久島と同じなのがいい!)に着くとなんだか歓迎ムード。バスごとツアー客軍団がドット降りる。ほとんどはジジババ。。他のカップルや若い人達は各々、自転車を持ち込んでいたりレンタルサイクルなどの店に向かっている様子。。それと、港の端っこにいきなり草間さんのドット野菜の巨大なオブジェがポツンとあって笑える。
そして、一発目の地中美術館に徒歩で向かうのは。。何と!僕ひとり。。おかしいなあ、ネットで徒歩を強く進めてた人がいたからそうしたんだけど。。彼がいうには、美術館エリアまでは徒歩で。その後は町営バスで家プロジェクトエリアまで行くのがベストだと。。
とにかくまだ涼しいしカラッと天気は最高なので、気分良く歩いて行く。すると、途中でお兄さんが挨拶をしてくれ。。えっ!?歩いて行かれるんですか。。?ええ!大丈夫ですよ、登山しまくってますし、僕。。そうですか。。頑張って下さい。。と一言。
ちょっと動揺するけどもう今更どうしようもない。しばらくすると、海沿いの素晴らしい道に出る。
写真を撮ったりしながら、段々坂道になって行く。高低差40mとも言われていてまあまあの坂道が続く。その辺りから4・5台電動アシスト自転車に抜かれて行く。。若い癖に電動アシストなんか受けんじゃないよ!俺なんか歩きだよ!金じゃないよ!ムードだよ!なんて、心の中で叫びながら坂を登っていたら20分で着いちゃった。。パンフレットの35分て何なんだ。。別にダラダラ歩いてたんだけど。

どうせ地中美術館は10時から。チケット売り場は少し離れにあって、販売は9:45から。自転車軍団は結局早く着いても待つばかり。その辺にあんまり勝手に停められないし。。美術館と売り場の間には綺麗な池に睡蓮などたくさんの花々が植えられ生い茂っているので、見ていて飽きない。一人のお爺さんが大切そうに手入れをされていて、洋蘭好きだった父を思い出してしまった。何でもここにある珍しい花々は別の場所で育てられ、わざわざ運んでくる品種もあるそう。。っと、横の女性との会話を小耳に挟む。。

そうこうしているうちに、オープン!入館。
のっけから素晴らしい!まさにここは光と一体化した建築。このシンプルさに、身震いする思い。
今日の午前中の強烈な日差しが鮮烈な光と影のコントラストを生み出していた。
ここはたった三人の芸術家の作品しか展示していない。安藤忠雄もいれて4人だと僕は思っているけど。まず最初に見たのはJ.タレル。意識の境界線を具現化したかのような、光のインスタレーション
相当驚いてしまった。ネタバレするので書きませんが、凄い刺激を受けてしまった。

次はモネ。これがまた素晴らしい!土禁の部屋に入ると、床まで真っ白の部屋。良く見ると床には細かいキューブの石が敷き詰められていた。真っ正面に広がる睡蓮の池の絵は巨大なんだけど、朝もやの中に朝日で薄っすらきらめく瑞々しい植物の生命力を素晴らしく捉えていると思う。。(朝かわかんないけど)5点展示してあって、統一感があってとってもセンスがいい。感動しました。

次の展示スペースに行く間も、安藤建築の考え抜かれた大胆な構造美に圧倒されて行きました。。
斜めの壁の廊下などは、普段垂直な壁が当たり前の生活に人間には、妙な刺激が襲ってくる。
そして基本、自然光に頼っており極力照明は無いのもいい。

最後の展示スペース、w.de.マリア。なんだか、現代の神殿の様な神掛かった空間。ここも太陽光で刻々と表情を変える趣向。そして、なんだかんだ人がぞろぞろ増え始め、そろそろおいとまします。

因みにほとんどの職員さんは知的で大変親切だったんだけど、最初の美人受付嬢が不機嫌な勘違い女だった。残念。あんなに素晴らしい美術館のはくが堕ちる。まあ、客も馬鹿そうなの結構来てたけど。。ああ、こんな事言っちゃいけませんね。

次はまた歩いて数分のリ.ウファン美術館に行きました。ここはまず目の前に聳え立つ18メートルのコンクリートの棒に驚きます。リ氏曰く、緊張感を醸し出したかったとのこと。展示はまさに現代芸術。この力強さは、日本人にはない感じの強さで韓国人の作品というより一見、中国的な逞しさとダイナミズムを感じました。岩と鉄板がモチーフによく使われていました。

そして、また歩いてベネッセミュージアムへ。そろそろ正午近くなってきて気温がグンと上昇。。スカーフをカバンにしまい、持ってきた生ぬるいオレンジジュース100%をゴクリと飲み込む。
ベネッセミュージアムは高級ホテルと併設されているだけあって、サーヴィスが行き届いている。
ここにいつか数泊して見たい。10年くらい前知って、その時行けたら尚良かったけどね。今は島に静けさが無いから、(こんな平日でも!)ちょっと違う気もする。ここで家プロジェクトのチケットも購入しておく。
展示は岡山県出身で米国で活躍した画家、国吉康雄。年代別に沢山展示されており展示スペースも広い。若い頃の作品は、技術に非凡なものを感じさせる才能溢れたエネルギッシュな作品だけど、なにか上手いカラオケを聴いてるような感じ 。。生意気言ってすみません。。これは案内にも書かれていて、模倣の時代と評されていた。ところが、戦争体験をしたあと、つまり戦後から作風に不気味なオリジナリティが加わっていく。悩んだ跡が伺えるというか、つまりアイデンティティークライシスに陥ったあとの表現に感じました。何故かというと、まさに僕がここ数年悩まされているからです。

そんな事を考えながら展示を見ていくと、見覚えのある写真が目に入ります。杉本博司さんの海景です。そういえばdvdでここのシーンがあったっけ。。ちょっと感動!でも庭に出て行く道が無い!?
係りの女性に尋ねると、デッカい思い扉を開けて勝手に庭に入って観ていいとの事。本当に思いこのドアを開けると、海景が数十種類外丸出しで展示されており雨風でアクリルが汚れていたけれど、まさしくあの海景だった。

庭はレストランから丸見えになっていて、そろそろランチの時間。高級そうなテーブルには似つかわしくない普段着のおっさん達が同窓会でもやってるのか、十数人でワイワイやっていて声は聞こえないが興醒めだった。数人がパーっと手を一斉に上げ、美しいウェイトレスがオーダーをとっているようだった。重い扉をまたこじ開けて(誰も杉本作品を観に来ない)展示を見終わるとさっきの女性に話し掛けられた。彼女はキュレーションをやっているのか、しきりに今回の展示をどう思うか?と聞いてくる。僕は後期の作品がいい。と言い、彼女は何故?とズバッと、だけど抵抗ない感じの情熱で真っ直ぐ問い正す。さっきのオリジナリティの事を言うと、すかさず彼女はアイデンティティークライシスと言う。僕はそう!!まさに僕も今そうなんです、なんて言ってしまう。
色々語ってくれて、良かったあ〜、展示の意図が伝わっていると喜んでいた。

そして、ホテルスペースに出て浜辺を歩いているとまた草間作品が。。今度はイエローの野菜。
おばちゃんの二人がいたので、一緒に撮ってあげる。代わりに僕も撮ってもらい、これから家プロジェクトに行くというと、あたしたちと逆回りだね。よかったらこのチケットあげるよ!。。。もう買ってしまったよお。。残念。まあ、地域に来たらそこにお金を落としていかないとね。。

そこでまたちんたら歩いていくかと思い、このペタペタのオシャレスリッポンで関節に思い切り負担をかけながら歩いていくと、木陰で係りののおっちゃんがどこ行くの?と聞いてくれて、家プロジェクト方面です。と言うと、ほなあのバス乗んなよと言う。目の前に100円の町営バスが止まっててあと3分で発車だよ。。やった!ラッキー!有難う御座います!と、飛び乗る。中には不思議な白人親子とガイドらしき日本人女性の三人。息子は40くらいで、ふてくされて踏ん反り返ってる。バスは発車し、途中ママが鞄から水を取り出して渡し、また受け取り鞄にしまっていた。。お母さんはとてもいい感じの人だった。何だかリアルなものを見てしまった。

家プロジェクトの付近にはすぐ着いたので、でっかい声で礼を言って降りる瞬間、お金は!おっと、後払いだった笑。。いつも都内のバスは先払いだからね。
降りてすぐ向かったのは、大ファンの杉本博司さんの 護王神社。繊細な造りで、台風来ても平気なのかと思わせる感じ。この家プロジェクトには各家にスタッフが常駐しており、そこでチケットを見せながら回る。この神社には地下にほっそーい空間があり、人を選ぶその空間を通ると光学ガラスの階段に太陽光が照らされる仕組みになっている。懐中電灯を渡され順番に交代制で入って行くんだけど、この懐中電灯が電池が殆どなく全く役に立たない笑。。まあ要らないけど、そして今度は戻って出てくる時縦長の細い空間から海が水平に見えてくる。海景と繋がってくるわけだ。杉本作品にたくさん会えて嬉しかった。

その後なん作か見るが、そんなに面白くないのもあった。途中、安藤ミュージアムにも寄る。
ここは建築家安藤忠雄の歴代の作品の模型などを展示してある。光の教会の斬新さにはいつ見ても驚かされる。ミュージアムのつくりは外から見た時には想像も出来ないほど、地下に伸びており高齢者がぶうぶう言いながら登ってきていた。。安藤建築らしい。地下にも驚きの仕掛けが施されていた。

家プロジェクトで家プロジェクト一番面白かったのは南寺だった。(今回はちょっと巻いて進んでいたので見切れない部分もあった)中はあのJ.タレルの仕掛けがあった。言わないけれど。

これで一通りザーッと見て回ったので、休憩なしの飲まず食わずだったけど(登山と同じスタイル)ちょうど港の行きのバスが来たので乗ってしまおう。これで14:20の便に間に合う。これを逃すと次は17:00なので仕方ない。食事をして、直島銭湯(これも作品)なんてやってたら17:00が丁度いいかもしれない。結局、ネットで調べた時の人の提案は正しかった。有難う御座います。

高松港について、何故か駅前で徳島ラーメンを食べる。近いからかいい味だった。店員さんが無茶苦茶親切だったし。今日はホテルに泊まる。遂に!明日帰るからゆっくり休みたい。
帰る前には勿論、うどん屋巡り。その後今回は淡路島経由でゆっくり帰ります。